【初のゴールデングラブ賞】オリックス紅林弘太郎選手の身体能力をアスレティックトレーナーが徹底分析|源田壮亮から7年連続王座を奪取した理由

オリックス・バファローズの紅林弘太郎選手が初のゴールデングラブ賞を受賞。守備体制の紅林選手の画像と「GG賞 常連の西武源田から奪取」「初受賞の要因 アスレティックトレーナー分析」のテキスト スポーツ
2025年シーズン、オリックス紅林弘太郎選手が初のゴールデングラブ賞(遊撃手部門)を受賞。7年連続受賞の西武・源田壮亮選手から奪取した要因を、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーが身体能力の観点から徹底分析します。

2025年11月、オリックス・バファローズの紅林弘太郎選手が、
プロ初となる三井ゴールデン・グラブ賞(遊撃手部門)を受賞しました。

紅林選手が2025年シーズンに7年連続受賞の西武・源田壮亮選手からゴールデングラブ賞を奪取できた最大の要因は、「186cmの長身から生まれる守備範囲の広さと、50m走6.2秒の瞬発力を支える下肢筋群(大腿四頭筋・ハムストリングス・大殿筋)の爆発的な筋出力」です。

投票結果は紅林79票、源田74票のわずか5票差でしたが、
この僅差を決定づけたのは、源田選手が全盛期に比べて守備範囲が狭くなった一方で、紅林選手は打球への一歩目の反応速度が圧倒的に速い反射神経と、長身を活かした広大な守備範囲、そして肩関節周囲筋群(三角筋・棘上筋・上腕三頭筋)による強肩を実現した身体能力の差でした。
2023年には守備率.989でパ・リーグトップ、2024年も安定した守備を継続し、ついに2025年にゴールデングラブの栄冠を手にしました。

私は日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)として8年間、整形外科での臨床経験5年、大学トレーニングジムでの指導5年、社会人ラグビーチームでのサポート2年の経験があります。この記事では、紅林選手の身体能力を下肢筋群と上肢筋群の機能に焦点を当てて専門的に分析し、他の遊撃手と比較しながら、源田選手から7年連続のゴールデングラブ王座を奪取した身体的要因を明らかにします。

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  1. 紅林弘太郎の基本データとプロフィール
    1. 基本情報
    2. 高校時代の身体能力
    3. プロ通算成績(2020-2025)
    4. 代表歴
  2. 2025年ゴールデングラブ賞:投票結果と歴史的意義
    1. パ・リーグ遊撃手部門の投票結果
    2. 源田壮亮の7年連続受賞記録
    3. 歴史的意義:世代交代の象徴
  3. 遊撃手に必要な身体能力とは:ゴールデングラブ級の守備を実現する要素
    1. 守備範囲の広さ(RngR: Range Runs)
    2. 送球の正確性と強さ(ARM)
    3. 打球処理の柔軟性
  4. JSPOアスレティックトレーナー視点での専門的分析
    1. 【専門分析①】186cm×90kgの恵まれた体格と守備範囲の広さ
    2. 【専門分析②】打球への一歩目の反応速度を支える神経系と下肢筋群
    3. 【専門分析③】強肩を実現する肩関節周囲筋群と下肢からの運動連鎖
    4. 【専門分析④】高い柔軟性があらゆる打球への対応を可能にする
  5. 紅林弘太郎 vs 源田壮亮:身体能力の比較
    1. 体格と身体能力の比較
    2. 守備率の推移比較
    3. ゴールデングラブ賞投票の推移
  6. まとめ:長身×瞬発力×柔軟性が7年連続王座の奪取を実現
    1. ゴールデングラブ賞受賞を支えた身体的要因
    2. 源田壮亮から7年連続王座を奪取できた理由
    3. 2023年からの成長:1票差の敗北から5票差の勝利へ
  7. 今後の期待:WBC 2025への選出と球界を代表する遊撃手へ
    1. WBC 2025への期待
    2. 球界を代表する遊撃手としての未来
    3. 最後に
  8. 関連記事
  9. 参考文献・情報源

紅林弘太郎の基本データとプロフィール

基本情報

項目詳細
生年月日2002年2月7日
年齢23歳(2025年12月現在)
身長186cm
体重90kg
投打右投右打
守備位置遊撃手
背番号24
出身地静岡県藤枝市
出身高校駿河総合高等学校
ドラフト2019年ドラフト1位
プロ入り2020年

高校時代の身体能力

項目記録
50m走6.2秒
身長186cm
特徴大型遊撃手、強肩、打球への一歩目の速さ

高校時代から186cmという遊撃手としては抜群の長身と、50m走6.2秒という優れた下肢の瞬発力を持ち、プロ注目の大型内野手として評価されていました。

プロ通算成績(2020-2025)

年度試合打率本塁打打点守備率主な記録
20207.182011.000プロデビュー
202189.236622.955
2022124.2571249.955初の100試合以上出場
2023127.275839.989守備率パ・リーグトップ
2024143.2541366.973オールスター2年連続選出
2025142.2611157.977ゴールデングラブ賞初受賞

2023年の守備率.989はパ・リーグ遊撃手部門でトップを記録し、2024年、2025年と安定した守備力を継続してきました。

代表歴

大会年度成績
プレミア122024年11月侍ジャパン最年少選出(22歳)

プレミア12終了後のインタビューでは「絶対に選ばれたい」とWBC 2025への強い意欲を示しており、今後の日本代表での活躍も期待されています。

2025年ゴールデングラブ賞:投票結果と歴史的意義

パ・リーグ遊撃手部門の投票結果

順位選手名チーム得票数
1位紅林弘太郎オリックス79票
2位源田壮亮西武74票
3位宗山塁楽天40票
4位野村勇日本ハム15票
5位友杉篤輝ソフトバンク9票
6位水野達稀ロッテ5票

わずか5票差での初受賞という結果は、紅林選手と源田選手の守備力が拮抗していたことを示しています。

源田壮亮の7年連続受賞記録

源田壮亮選手は2018年から2024年まで7年連続7回のゴールデングラブ賞を受賞しており、パ・リーグ遊撃手部門における絶対的な守護神でした。

年度受賞回数備考
2018-20247年連続パ・リーグ歴代最長タイ記録
2025紅林にわずか5票差で敗退

源田選手の7年連続受賞は、阪急・大橋穣選手の記録に並ぶパ・リーグ歴代最長タイ記録です。
この記録を止めたことが、紅林選手の守備力の高さを証明しています。

歴史的意義:世代交代の象徴

紅林選手(23歳)が源田選手(32歳)から王座を奪取したことは、パ・リーグ遊撃手における世代交代の象徴と言えます。

2023年には源田選手に1票差で敗れた紅林選手が、2年後の2025年に5票差で逆転受賞したという事実は、紅林選手の守備力が着実に向上し、ついに源田選手を上回ったことを示しています。

遊撃手に必要な身体能力とは:ゴールデングラブ級の守備を実現する要素

ここで、アスレティックトレーナーとして「ゴールデングラブ賞を受賞する遊撃手」という結果から逆算して、必要な身体能力を明確にします。

守備範囲の広さ(RngR: Range Runs)

守備範囲は遊撃手にとって最も重要な要素です。

必要な身体的要素:

 一歩目の反応速度

  • 打球への極めて速い反応時間
  • 大脳基底核・小脳による視覚情報処理
  • 腸腰筋・大殿筋の瞬発的な筋収縮

 スプリント速度

  • トップレベルの下肢筋力(50m走6秒台前半)
  • 大腿四頭筋・ハムストリングス・大殿筋の爆発的筋出力
  • 優れた初速

 守備範囲の広さ

  • 身長180cm以上が有利(リーチの長さ)
  • 股関節の高い柔軟性
  • 中殿筋による左右への切り返し能力

送球の正確性と強さ(ARM)

送球は遊撃手の生命線です。

必要な身体的要素:

 肩の強さ(送球速度)

  • 遊撃手は30m以上の長い送球距離が必要
  • プロレベルの速い送球速度
  • 肩関節周囲筋群(三角筋・棘下筋・上腕三頭筋)の筋出力

 送球の正確性

  • 肩甲骨の安定性(前鋸筋・僧帽筋)
  • 体幹回旋の連動性(腹斜筋・脊柱起立筋)
  • 下肢から上肢への運動連鎖

 多様な体勢からの送球

  • 股関節の柔軟性(あらゆる体勢で投げる)
  • 体幹筋群の安定性(バランス維持)
  • 肩関節の広い可動域

打球処理の柔軟性

柔軟性はあらゆる打球に対応するために不可欠です。

必要な身体的要素:

 股関節の柔軟性

  • 高い開脚能力
  • 大殿筋・ハムストリングスの柔軟性
  • 低い打球への対応

 肩甲骨の可動域

  • 肩甲骨の広い可動域
  • 高いバウンドへの対応
  • 肩関節周囲筋群の柔軟性

 体幹の回旋能力

  • 腹斜筋・脊柱起立筋の柔軟性
  • 左右への打球への対応
  • スムーズな体幹回旋

JSPOアスレティックトレーナー視点での専門的分析

【専門分析①】186cm×90kgの恵まれた体格と守備範囲の広さ

紅林選手の2025年シーズンのゴールデングラブ賞受賞の最大の要因は、186cmという遊撃手としては抜群の長身から生まれる守備範囲の広さです。

遊撃手において、守備範囲の広さは最重要指標(RngR: Range Runs)です。
守備範囲は「一歩目の速さ」「スプリント速度」「リーチの長さ」の3要素で決まります。

紅林選手の186cmという身長は、遊撃手としては極めて有利です。
一般的に遊撃手の平均身長は175-180cm程度ですが、紅林選手はそれよりも高く、腕のリーチが非常に長いという特徴があります。これにより、同じ位置に立っていても守備範囲が大きく広がります。

さらに、90kgという体重は、大腿四頭筋・ハムストリングス・大殿筋の筋量が豊富であることを示しています。
この豊富な下肢筋量が50m走6.2秒の瞬発力を生み出し、打球への一歩目の反応が極めて速いことを実現しています。

源田選手(175cm、74kg)と比較すると、紅林選手は身長で+11cm、体重で+16kgの優位性があり、これが守備範囲の広さという点で大きな差につながりました。投票結果のわずか5票差は、この守備範囲の差が決定打となったことを示しています。

【専門分析②】打球への一歩目の反応速度を支える神経系と下肢筋群

紅林選手の守備力の真髄は、打球への一歩目の反応速度が極めて速い反射神経にあります。

打球への一歩目の速さは、「視覚情報処理→運動指令→筋収縮」という一連の流れで決まります。
打者がバットを振ってから打球が遊撃手に到達するまでわずかな時間しかなく、この瞬間に打球の方向・速度・バウンドを判断し、体を動かす必要があります。

紅林選手の反応速度の速さは、大脳基底核・小脳の視覚情報処理速度が極めて速いことを示しています。
視覚情報処理→運動指令→筋収縮という流れが最適化されており、瞬時に一歩目を踏み出せます。

この一歩目を実現するのが、腸腰筋・大殿筋の瞬発的な筋収縮です。腸腰筋が股関節を素早く屈曲させ、大殿筋が地面を強く押すことで大きな地面反力を発生させ、体重90kgの体を瞬時に加速させます。さらに、中殿筋が左右バランスを制御し、大腿四頭筋とハムストリングスが急激な加速を支えます。

源田選手も全盛期には極めて速い反応速度を誇っていましたが、32歳という年齢により神経系の処理速度がわずかに低下し、この反応速度の差が守備範囲の差となって現れました。わずか5票差の投票結果は、この一歩目の速さの差が評価されたことを示しています。

【専門分析③】強肩を実現する肩関節周囲筋群と下肢からの運動連鎖

紅林選手のもう一つの武器は、強肩を実現する肩関節周囲筋群(三角筋・棘筋・上腕三頭筋)の優れた筋出力です。

遊撃手の送球距離は30m以上あり、短時間で一塁へ送球する必要があります。
これにはプロレベルの速い送球速度が必要で、肩関節周囲筋群の強力な筋出力が不可欠です。

紅林選手の速い送球は、三角筋(肩を持ち上げる)、棘上筋(肩を外旋させる)、上腕三頭筋(肘を伸展させる)の協調的な筋収縮によって実現されています。

さらに重要なのが、下肢から上肢への運動連鎖です。
送球の力の大部分は下肢から生まれます。
大殿筋が地面を押す→骨盤が回旋(腹斜筋)→体幹が回旋(脊柱起立筋)→肩甲骨が前方移動(前鋸筋)→肩関節が加速(三角筋・棘下筋)→肘が伸展(上腕三頭筋)という連鎖により、最終的に速い送球速度が実現されます。

源田選手も強肩で知られ、送球の正確性では定評がありますが、紅林選手の送球の強さは、体格差(身長+11cm、体重+16kg)による下肢筋量の差が生み出したものです。この送球の強さが、難しい打球を処理した後の余裕を生み出し、ゴールデングラブ賞受賞の一因となりました。

【専門分析④】高い柔軟性があらゆる打球への対応を可能にする

紅林選手の守備力を支えるもう一つの要素は、股関節の高い柔軟性によるあらゆる打球への対応能力です。

遊撃手は、低い打球から高いバウンドまで、左右前後あらゆる方向の打球に対応する必要があります。
この多様性に対応するには、股関節の柔軟性が不可欠です。

紅林選手の股関節は開脚能力が高く、これは大殿筋・ハムストリングスの柔軟性が優れていることを示しています。
股関節の柔軟性により、低い打球には腰を深く落として対応し、左右への打球には大きく足を開いて対応できます。

さらに、肩関節の可動域も重要です。
紅林選手の肩関節は可動域が広く、高いバウンドの打球にも手を伸ばして対応できます。
肩甲骨の上方回旋(僧帽筋・前鋸筋)により、腕のリーチをさらに伸ばせます。

体幹の回旋能力も柔軟性の一部です。
腹斜筋・脊柱起立筋の柔軟性により、左右への打球に対して体をスムーズに回旋させ、送球姿勢に素早く移行できます。

源田選手も柔軟性は高く技術の高さで評価されていますが、紅林選手の優れた柔軟性と、186cmという長身によるリーチの長さが、難しい打球への対応能力の差となって現れました。2023年の1票差から2025年の5票差逆転は、この柔軟性と技術の向上が評価されたことを示しています。

紅林弘太郎 vs 源田壮亮:身体能力の比較

体格と身体能力の比較

項目紅林弘太郎源田壮亮紅林の優位性
身長186cm175cm+11cm
体重90kg74kg+16kg
50m走6.2秒6秒台前半拮抗
守備範囲極めて広い広い(全盛期比やや低下)紅林が優位
送球の強さ極めて強肩強肩紅林が優位
柔軟性非常に高い高い紅林がやや優位
年齢23歳32歳-9歳(若さ)

守備率の推移比較

年度紅林弘太郎源田壮亮備考
2023.989(リーグトップ).981紅林が上回る
2024.973.986源田が上回る
2025.977推定.980前後拮抗

守備率だけを見ると両者は拮抗していますが、守備範囲の広さという点で紅林選手が優位に立ったことが、ゴールデングラブ賞受賞の決定打となりました。

ゴールデングラブ賞投票の推移

年度紅林弘太郎源田壮亮
20232位(源田に-1票)1位1票差
2024データなし1位
20251位(79票)2位(74票)+5票

2023年にわずか1票差で敗れた紅林選手が、2025年に5票差で逆転受賞したという事実は、守備力の向上と源田選手の加齢による守備範囲の縮小が交差したことを示しています。

まとめ:長身×瞬発力×柔軟性が7年連続王座の奪取を実現

紅林弘太郎選手の2025年シーズンのゴールデングラブ賞初受賞は、186cmの長身×50m走6.2秒の瞬発力×高い柔軟性という3つの身体的優位性が融合して実現されました。

ゴールデングラブ賞受賞を支えた身体的要因

守備範囲の広さ:

 186cmの長身によるリーチの長さ

  • 腕のリーチが非常に長い
  • 同じ位置でも守備範囲が大きく広がる
  • 源田選手(175cm)より+11cmの優位性

 下肢筋群の爆発的筋出力

  • 大腿四頭筋・ハムストリングス・大殿筋の筋量が豊富
  • 50m走6.2秒の瞬発力
  • 打球への一歩目の反応が極めて速い

 神経系の視覚情報処理速度

  • 大脳基底核・小脳の高速処理
  • 運動指令の迅速性
  • 瞬時の反応を実現

送球の強さと正確性:

 肩関節周囲筋群の筋出力

  • 三角筋(肩を持ち上げる)
  • 棘上筋(肩を外旋させる)
  • 上腕三頭筋(肘を伸展させる)

 下肢から上肢への運動連鎖

  • 大殿筋の強い地面反力
  • 体幹回旋(腹斜筋・脊柱起立筋)
  • 肩甲骨の前方移動(前鋸筋)
  • 速い送球速度の実現

 多様な体勢からの送球能力

  • 股関節の高い柔軟性
  • 肩関節の広い可動域
  • あらゆる体勢で正確な送球

柔軟性とあらゆる打球への対応:

 股関節の高い柔軟性

  • 大殿筋・ハムストリングスの柔軟性
  • 低い打球への対応(腰を深く落とせる)
  • 左右への大きなステップ

 肩関節の広い可動域

  • 肩甲骨の上方回旋(僧帽筋・前鋸筋)
  • 高いバウンドへの対応
  • リーチのさらなる拡張

 体幹の回旋能力

  • 腹斜筋・脊柱起立筋の柔軟性
  • 左右への打球への素早い対応
  • 送球姿勢への迅速な移行

源田壮亮から7年連続王座を奪取できた理由

要因紅林弘太郎源田壮亮
守備範囲極めて広い(若さ+長身)広い(全盛期比やや低下)紅林が優位
送球の強さ極めて強肩(体格優位)強肩(技術優位)紅林が優位
一歩目の速さ極めて速い(神経系)速い(加齢影響)紅林が優位
年齢23歳(成長期)32歳(ピーク過ぎ)紅林9歳若い
投票結果79票74票紅林+5票

源田選手の7年連続という偉大な記録を止めた要因は、紅林選手の身体的優位性(長身・若さ・瞬発力)と、源田選手の加齢による守備範囲の縮小が交差したことです。

わずか5票差という投票結果は、両者の守備力が極めて拮抗していたことを示していますが、最終的に守備範囲の広さという最重要指標で紅林選手が上回ったことが、ゴールデングラブ賞初受賞につながりました。

2023年からの成長:1票差の敗北から5票差の勝利へ

2023年のゴールデングラブ賞投票では、紅林選手は源田選手にわずか1票差で敗れました。
しかし、その後の2年間で守備率.989(2023年パ・リーグトップ)を維持し、守備範囲をさらに広げ、送球の正確性を向上させました。

2023年→2025年の成長:

  • 守備率: .989→.977(やや低下したが依然高水準)
  • 守備範囲: さらに拡大
  • 送球精度: 向上(多様な体勢からの送球技術向上)
  • 一歩目の速さ: さらに向上(神経系の成熟)

この2年間の成長が、2025年のゴールデングラブ賞受賞という形で結実しました。

今後の期待:WBC 2025への選出と球界を代表する遊撃手へ

23歳という年齢を考えると、紅林選手の身体能力はまだ成長段階にあります。

WBC 2025への期待

プレミア12 2024に侍ジャパン最年少(22歳)で選出された紅林選手は、インタビューで「絶対に選ばれたい」とWBC 2025への強い意欲を示しています。

WBC 2025での期待される役割:

  • 遊撃手のレギュラー候補
  • 守備範囲の広さを活かした守備の要
  • 右打ちの中軸打者としての活躍

ゴールデングラブ賞受賞という実績を引っ提げて、WBC 2025での活躍が大いに期待されます。

球界を代表する遊撃手としての未来

紅林選手は、今後のNPBを代表する遊撃手として、さらなる成長が期待されます。

走攻守すべてに優れた選手としてのポテンシャル:

 守(守備): ゴールデングラブ賞連続受賞の可能性

  • 守備範囲のさらなる拡大
  • 送球精度のさらなる向上
  • 2025年以降も継続受賞の可能性

 攻(打撃): 打率.261、11本塁打

  • 今後の可能性: 打率.280、本塁打20本レベル
  • 下肢筋力のさらなる向上により実現可能
  • 中軸打者としての成長

 走(走塁): 50m走6.2秒の俊足

  • 盗塁数の増加(年間15-20個)
  • 走塁技術のさらなる向上

源田壮亮を超える遊撃手への成長

私は個人的に、紅林弘太郎選手が源田壮亮選手を超える、NPB史上最高レベルの遊撃手になれると信じています。

源田選手を超えるために必要な成長:

項目紅林(2025年)源田(全盛期)到達可能性
守備範囲極めて広い非常に広い○ 若さで十分可能
送球の強さ極めて強肩強肩✅ すでに優位
守備率.977.986(2024年)△ 技術向上で可能
打撃.261、11本.270前後、数本✅ すでに優位

NPB史上最高の大型遊撃手としての未来

紅林選手は、186cmという遊撃手としては稀有な長身と、50m走6.2秒の瞬発力、広大な守備範囲という身体能力を持ち、攻守両面で活躍できる選手です。

  • : ゴールデングラブ賞複数回受賞、守備範囲のさらなる拡大
  • : 打率.280、本塁打20本レベルの中軸打者
  • : 盗塁15-20個、走塁技術の向上

23歳という年齢は、野球選手としてはまだ若く、身体的なピークは27-30歳とされています。今後5-7年間で、さらなる筋力向上と技術の洗練が期待できます。

最後に

紅林弘太郎選手の2025年シーズンのゴールデングラブ賞初受賞は、アスレティックトレーナーの視点から見ても、186cmの長身×50m走6.2秒の瞬発力×高い柔軟性という身体的優位性によって実現された快挙です。

源田壮亮選手の7年連続という偉大な記録を止めた要因は、守備範囲の広さ、打球への一歩目の反応速度の速さ、強肩、そして23歳という若さによる成長ポテンシャルでした。

わずか5票差という投票結果は、両者の守備力が極めて拮抗していたことを示していますが、最終的に若さと身体能力の差が、世代交代を決定づけました。

2023年にわずか1票差で敗れた紅林選手が、2年後の2025年に5票差で逆転受賞したという事実は、継続的な努力と身体能力の向上が実を結んだことを示しています。

今後、紅林選手がWBC 2025に選出され、NPBを代表する遊撃手として、源田選手を超える存在になる姿を、私は心から楽しみにしています。

オリックス・バファローズの新たな守護神として、そして日本プロ野球を代表する大型遊撃手として、紅林弘太郎選手の今後の活躍を、ぜひ注目してください。

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執筆者情報

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エビナ(Ebiちゃん)

  • 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)
  • 健康運動指導士
  • トレーナー歴8年(整形外科5年、大学トレーニングジム5年、社会人ラグビー2年)
  • 専門分野: アスレティックトレーニング、リハビリテーション、機能解剖学、バイオメカニクス

ブログコンセプト: ウイスキー・ゲーム・スポーツ好きのアラサーパパブロガーのライフスタイルブログ。スポーツ記事では専門知識を活かした科学的で深い分析を提供しています。家族(妻、長女5歳、長男4歳)と共に、人生を楽しみながら情報発信中。を活かした科学的で深い分析を提供しています。家族(妻、長女5歳、長男4歳)と共に、人生を楽しみながら情報発信中。


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紅林弘太郎選手の今後の活躍を一緒に応援しましょう!

注意事項: この記事の分析は、執筆時点(2025年12月3日)での情報と専門知識に基づいています。選手の状態や成績は今後変化する可能性があります。


参考文献・情報源

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