2025年12月17日、両国国技館で注目のWBAバンタム級団体内統一戦が開催されます。
「堤聖也 試合」「堤聖也ドネアいつ」と検索された方も多いのではないでしょうか。
結論から申し上げると、この試合は堤聖也選手が圧倒的に有利だと評価します。
理由は、堤選手が手術明けで初めて万全な状態で戦えるためです。
直近2試合(井上拓真戦、比嘉大吾戦)は約2年間目の問題を抱えた不完全な状態で戦っており、本来の実力ではありませんでした。ボクシングのパフォーマンスの70%は視覚情報に依存するため、目が万全になった堤選手は過去2試合よりも大幅に向上したパフォーマンスを発揮できます。
私の予想は、堤選手の中盤(5〜8R)でのKO勝利、確率50%です。
ドネアの42歳という年齢と万全な堤選手の攻撃力を考えると、後半を待たずに決着がつく可能性が高いと見ています。
私は日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)として8年間、整形外科での臨床経験5年、大学トレーニングジムでの指導5年、社会人ラグビーチームでのサポート2年の経験があります。この記事では、両選手の身体能力を専門的に分析し、12月17日の試合展開を予想します。
U-NEXT BOXING 4 試合基本情報
開催日時: 2025年12月17日
会場: 両国国技館
タイトル: WBA世界バンタム級団体内統一戦
配信: U-NEXTで独占ライブ配信
メインイベント
WBA世界バンタム級正規王者・堤聖也 vs WBA世界バンタム級暫定王者・ノニト・ドネア
この試合は、正規王者の堤選手と暫定王者のドネアによる王座統一戦です。
勝者が正規の統一王者となります。
注目ポイント
- 29歳無敗王者 vs 42歳レジェンド:13歳の年齢差
- 日本の激闘王 vs 世界5階級制覇王者:実績の差
- 手術明けで万全な状態の堤 vs 衰えが見えるドネア:コンディションの差
- 若さと圧倒的な手数 vs 経験と技術:対照的なスタイル
- 井上拓真を破った堤 vs 井上尚弥に敗れたドネア:因縁
両選手の基本データ比較
堤聖也(つつみ せいや)
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 生年月日 | 1995年12月24日 |
| 年齢 | 29歳(試合時) |
| 身長 | 166cm(5’5″) |
| リーチ | 164cm(64.6″) |
| 所属 | 角海老宝石ボクシングジム |
| 戦績 | 12勝(8KO)無敗3分 |
| 世界戦績 | 1勝(0KO)無敗1分 |
| 階級 | バンタム級(53.5kg) |
| スタイル | オーソドックス |
ノニト・ドネア(Nonito Donaire)
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 生年月日 | 1982年11月16日 |
| 年齢 | 43歳(試合時) |
| 身長 | 170cm(5’7″) |
| リーチ | 174cm(68.5″) |
| 国籍 | フィリピン |
| 戦績 | 43勝(28KO)8敗 |
| 世界戦績 | 20勝(13KO)7敗 |
| 階級歴 | 5階級制覇(フライ級〜フェザー級) |
| スタイル | オーソドックス |
物理的優位性の比較
| 項目 | 堤聖也 | ノニト・ドネア | 有利な選手 |
|---|---|---|---|
| 年齢 | 29歳 | 43歳 | 堤(-14歳) |
| 身長 | 166cm | 170cm | ドネア(+4cm) |
| リーチ | 164cm | 174cm | ドネア(+10cm) |
| KO率 | 67% | 65% | ほぼ互角 |
| 経験(試合数) | 15試合 | 51試合 | ドネア(+36試合) |
| 世界戦経験 | 2試合 | 27試合 | ドネア(+25試合) |
数字から見える真実:
ドネアは身長で4cm、リーチで10cmのアドバンテージがあります。
これは「刀vs槍」の戦いに例えられ、距離の主導権を握りやすいことを意味します。
一方、堤選手は14歳若く、体力・スタミナ・反応速度で有利です。
JSPOアスレティックトレーナー視点での専門的分析
ここからは、アスレティックトレーナーとしての専門知識を総動員して、両選手の身体能力を詳しく分析していきます。
【専門分析①】堤聖也の身体能力:井上拓真戦と比嘉大吾戦の比較
堤選手の真の実力を理解するため、直近の2つの世界戦を分析します。
ただし、重要な前提があります。
堤選手は約2年前から左目に角膜の傷を抱えており、この2試合は「不完全な視覚情報」の中で戦っていました。
ボクシングのパフォーマンスの約70%は視覚情報に依存するため、この2試合の結果は堤選手の本来の実力を示していません。
井上拓真戦(2024年10月13日)- 判定勝利で王座獲得
試合データ:
- 結果:3-0判定勝利(114-113、115-112、117-110)
- 戦術:手数とプレッシャーで圧倒
- 重要な背景:約2年間、目の問題を抱えたまま戦っていた
身体能力の評価(不完全な視覚情報の中で):
持久力(スタミナ):★★★★★
- 12ラウンド通して手数が落ちなかった
- 後半ラウンド(10〜12R)でもプレッシャーを維持
- 最大酸素摂取量(VO2max)が高いことを示唆
パンチの手数:★★★★★
- 井上拓真(技術派)に対して手数で上回った
- 1ラウンドあたり推定70〜80発(井上拓真は50〜60発)
- 無酸素性持久力の高さ
プレッシャー耐性:★★★★★
- 同学年のライバル、12年越しのリベンジという重圧
- メンタルの強さが身体パフォーマンスを支えた
ディフェンス能力:★★★★☆
- 井上拓真の正確なパンチを最小限に抑えた
- 反応速度(150〜180ms程度)と予測能力の高さ
井上拓真戦からの学び:堤選手は「不完全な視覚情報でも、技術型の世界王者に対して、スタミナと手数で勝てる」ことを証明しました。逆に言えば、万全な視覚情報があれば、井上拓真戦はもっと一方的な展開になっていた可能性が高いです。
比嘉大吾戦(2025年2月24日)- 引き分けで初防衛
試合データ:
- 結果:引き分け(114-114、114-114、114-114)
- 9ラウンドに堤選手がダウン
- 激しい打ち合い
- 重要な背景:この試合も目の問題を抱えたまま戦っていた
身体能力の評価(不完全な視覚情報の中で):
打たれ強さ(耐久性):★★★★☆
- 9ラウンドに比嘉の左フックでダウンも、すぐに回復
- ダウンからの回復力(神経系の強靭さ)
リカバリー能力:★★★★☆
- ダウン後の9R終了から10Rまで1分間の休憩で完全回復
- ラウンド間の心拍数の急速な低下能力
スタミナの限界:★★★☆☆
- 後半(9〜12R)で比嘉のプレッシャーに苦しんだ
- 井上拓真戦と比べて、より消耗する戦いだった
- 高強度の打ち合いでは疲労が蓄積
攻撃の多様性:★★★☆☆
- 比嘉に対してワンパターンになった場面も
- 技術的な引き出しは井上拓真に劣る可能性
比嘉大吾戦からの学び:堤選手は「不完全な視覚情報の中で、パワー型の挑戦者との打ち合いでは、ダメージとスタミナ消耗のリスクがある」ことが判明しました。9ラウンドでダウンを奪われたのは、距離感と深視力が不完全だったため、比嘉の左フックのタイミングを正確に読めなかった可能性が高いです。
2つの試合から見える堤選手の身体的特徴(不完全な状態でも)
強み:
- 優れた有酸素性持久力(長時間戦える)
- 高い手数を維持する筋持久力
- ダウンからの回復力
- プレッシャー下でのパフォーマンス維持
弱点(視覚情報が不完全だったため):
- 距離感の誤差による被弾の増加
- カウンタータイミングの精度不足
- 相手のパンチの軌道予測の遅れ
ドネア戦への示唆:万全な状態の堤選手は別次元
重要な結論:上記2試合の評価は、不完全な視覚情報の中での戦いです。堤選手は2025年5月に手術を受け、7ヶ月の回復期間を経て、今回初めて万全な状態で世界戦に臨みます。
万全な堤選手の予想される身体能力の向上:
距離感の精度向上:
- 視覚情報が正常化することで、相手との距離を「ミリ単位」で把握
- 被弾を最小限に抑えながら、効果的なパンチを打てる
カウンターの精度向上:
- 動体視力が正常化し、相手のパンチの軌道を正確に予測
- 比嘉戦のようなダウンを回避できる
パンチの精度向上:
- 深視力が正常化し、顔面とボディへのパンチの狙いが正確に
- KO率の向上が期待できる
スタミナの効率化:
- 無駄な動きが減り、エネルギー消費が最適化
- 12ラウンド通して高いパフォーマンスを維持
ドネア戦での最有力シナリオ:
- 万全な視覚情報の堤選手が、42歳で衰えたドネアと対峙
- 前半で距離とタイミングを掴み、中盤(5〜8R)でボディと顔面への正確な攻撃
- ドネアがスタミナ切れする前に、堤選手の精度の高い攻撃でKO勝利
- 確率:50%
【専門分析②】ノニト・ドネアの42歳の身体能力
42歳という年齢は、ボクサーとしては異例のベテランです。
身体機能の低下は避けられませんが、ドネアはどの程度の能力を維持しているのでしょうか。
年齢による身体機能の変化(スポーツ科学のエビデンスに基づく)
最大筋力:
- ピーク(25〜30歳)から42歳で約10〜15%低下
- ドネアの現在の筋力は全盛期の85〜90%程度
パワー(爆発力):
- ピーク(20〜28歳)から42歳で約15〜20%低下
- パンチの初速とインパクトが全盛期の80〜85%程度
反応速度:
- ピーク(20〜24歳)から42歳で約10〜15%低下
- カウンターのタイミングは経験でカバーしているが、純粋な反応は遅い
スタミナ(持久力):
- ピーク(25〜30歳)から42歳で約15〜20%低下
- 後半ラウンドでの疲労が顕著になる可能性
ドネアの最近の試合から見る身体能力
2025年6月:カンポス戦(負傷判定勝利)
身体能力の評価:
左フックの威力:★★★★☆
- 依然として世界トップクラスの威力を維持
- 筋力低下はあるが、技術と経験でカバー
スタミナの課題:★★☆☆☆
- 9ラウンドで偶然のバッティングにより右目が見えなくなり負傷判定
- 前半6ラウンドでもペースを上げきれず
- 42歳の身体での12ラウンドは厳しい
スピードの低下:★★★☆☆
- パンチの初速は明らかに全盛期より遅い
- ただし、カウンターのタイミングは健在
精度の低下:★★☆☆☆
- 右ストレートの精度がいまひとつだった
- 動体視力の低下の可能性
2022年6月:井上尚弥戦(2RTKO負け)
この試合は、ドネアの身体能力の限界を示す重要なデータです:
井上尚弥のスピードについていけなかった
- 29歳(当時)の井上に対して、39歳のドネアは反応速度で劣った
2ラウンドでの早期TKO負け
- 全盛期のドネアなら、もっと粘れた可能性
パンチ力は健在だった
- 1ラウンドで井上尚弥を苦しめる場面もあった
- 左フックの威力は年齢を超えて維持
ドネアが堤聖也戦で維持している武器
武器1:世界トップクラスの左フック
物理学的には、パンチ力 = 質量(体重) × 速度² × 技術です。ドネアは:
- 体重:バンタム級リミット(53.5kg)を維持
- 速度:全盛期の85%程度
- 技術:100%維持(むしろ向上)
結果として、パンチ力は全盛期の約80〜85%を維持していると推測されます。
これでも堤選手にとっては十分な脅威です。
武器2:経験に裏打ちされたタイミング
反応速度は低下していますが、「予測能力」でカバー:
- 27回の世界戦経験
- 5階級制覇で様々なタイプの選手と対戦
- 相手の動きを0.2〜0.3秒早く読める
これは、熟練ドライバーが前の車が曲がる前に「曲がりそう」と分かるのと同じ原理です。
武器3:精神的な強さ
42歳で現役世界王者を目指す精神力:
- プレッシャー下でのパフォーマンス維持
- ピンチでの冷静さ
- 若手へのプレッシャーのかけ方
ドネアの弱点
弱点1:スタミナ不足
- 後半(9〜12R)で動きが鈍くなる
- 堤選手のプレッシャーに後半は対応できない可能性
弱点2:反応速度の低下
- 堤選手の高速コンビネーションへの対応が遅れる可能性
- 被弾が増えるとダメージが蓄積
弱点3:回復力の低下
- ラウンド間の1分間で完全回復できない
- ダメージを受けた後の回復が遅い
【専門分析③】堤聖也の目の怪我と競技復帰
堤選手は2025年5月に左目の手術を受け、休養王者となりました。
アスレティックトレーナーとして、この怪我の競技復帰への影響を分析します。
怪我の詳細
診断:角膜の傷
手術時期:2025年5月
経過:良好(医師も驚く回復力)
背景:約2年前から目の問題を抱えていた
角膜損傷の競技復帰リスク
ボクシングにおける目の怪我は深刻です。
視覚情報の重要性
- ボクシングのパフォーマンスの約70%は視覚情報に依存
- 相手のパンチの軌道、距離感、タイミングすべてが視覚頼り
再受傷のリスク
- 角膜は治癒後も以前より脆弱になる可能性
- パンチによる衝撃で再度損傷するリスク
視力への影響
- わずかな視力低下でも、距離感や深視力に影響
- 動体視力の低下はカウンターの精度を落とす
堤選手の回復状況の評価
ポジティブな要素:
医師も驚く回復力
- 「通常半年かかるところが1週間」という報道
- 29歳という若さと、トップアスリートの治癒能力
手術から試合まで7ヶ月以上
- 十分な回復期間
- リハビリとトレーニングの時間を確保
本人の自信
- 「経過も良好」「ご心配なく」という発言
- メンタル面での不安がない
懸念要素:
2年間の慢性的問題
- 長期間、問題を抱えながら戦っていた
- 完治しているかの確認が重要
ドネアの左フックのリスク
- 目の周辺へのパンチで再受傷の可能性
- 防御を意識しすぎて攻撃が鈍る可能性
アスレティックトレーナーとしての見解
堤選手の目の状態は「競技復帰可能なレベル」を超えて、「キャリア初の万全な状態」だと判断します。
- 医師の許可と驚異的な回復力:「通常半年かかるところが1週間」という報道
- 十分な回復期間:手術から7ヶ月以上、完全治癒を確認
- 本人の自信:「経過も良好」「ご心配なく」という発言
- 約2年ぶりの正常な視覚情報:井上拓真戦、比嘉大吾戦よりも圧倒的に良好
万全な状態の堤選手がドネア戦で発揮する能力:
距離感の完璧な把握
- ドネアのリーチ+10cmを正確に測定
- 被弾を最小限に抑えながら、効果的な距離で攻撃
ドネアの左フックへの対応
- 動体視力が正常化し、左フックの軌道を事前に読める
- 比嘉戦のダウンのような失敗を回避
カウンターの精度向上
- 井上拓真戦、比嘉大吾戦では発揮できなかった「正確なカウンター」
- ドネアの疲労が見え始めた中盤(5〜8R)で決定打を狙える
攻撃の精度とKO能力
- 深視力が正常化し、顔面とボディへのパンチが正確に
- KO率67%の真の実力を発揮
再受傷のリスク管理:
- ディフェンスの意識:特に左フックへの警戒は継続
- 早期のリスク管理:異常を感じたら即座にセコンドに伝える
- 試合後の精密検査:必須
結論:堤選手は今回、約2年ぶりに「本来の実力」を発揮できる状態で世界戦に臨みます。不完全な状態で井上拓真に勝利、比嘉大吾と引き分けた実績を考えると、万全な状態の堤選手は予想を大きく上回るパフォーマンスを見せる可能性が高いです。
専門家とファンの勝敗予想
元世界王者・専門家の予想
元東洋太平洋スーパーバンタム級王者・和気慎吾氏(WakeRise会長)
「堤選手の圧勝以外ないでしょ。やっぱり(ドネアは)全盛期ほどのあれ(力)はない。注意はもちろん必要だけど、全盛期ほどはないから。そこは安心できるかな」
分析:和気氏の予想は「若さとスタミナの差が後半に出る」という見方です。42歳のドネアが12ラウンドを通して堤選手のプレッシャーに耐えられないという判断です。
フレアジム会長・赤井祥彦氏
「ドネア選手がどういうふうに仕上げてくるか分からんけど、左フックだけ注意。ビッグネームをここでしっかり倒して、バンタム級に堤聖也ありというのを見せてくれると思う」
分析:赤井氏も堤選手優位を見ていますが、ドネアの左フックの脅威は認識しています。一発で試合が決まる可能性を示唆しています。
堤聖也選手本人の見解
「身体的能力が落ちてもパンチ力とスキルは落ちない。左フックは絶対にもらったらダメ。リスクヘッジしすぎるとごまかされて向こうにポイントが流れる。常にハイリスクの状態を保ちながら戦いたい」
「ドネアはドネア。パンチ力は年齢で衰えないし、持っているタイミングも失われない。今のドネアに負けることは許されない半面、やっぱり怖い」
分析:堤選手は冷静にリスクを理解しています。「ハイリスクの状態を保つ」という発言は、攻撃的に戦う意思の表れです。レジェンドへの敬意と恐れを持ちながらも、勝つ自信があることが伺えます。
ファンとSNSの反応
堤選手優位派(約60%):
- 「年齢差が大きすぎる。42歳は厳しい」
- 「井上拓真に勝った堤なら余裕」
- 「後半のスタミナで差が出る」
ドネア善戦・勝利予想派(約30%):
- 「レジェンドの経験と技術は侮れない」
- 「一発で決まる可能性がある」
- 「堤の目の怪我が心配」
引き分け・接戦予想派(約10%):
- 「比嘉戦みたいに引き分けもありえる」
- 「判定はどちらに転んでもおかしくない」
試合展開シナリオ予想:3つのシナリオ
アスレティックトレーナーとして、両選手の身体能力を踏まえた3つのシナリオを予想します。
シナリオ1:堤聖也が中盤(5〜8R)でKO勝利(確率50%)
試合展開:
前半(1〜4R):
- 両者慎重な出だし、距離を測り合う
- ドネアがリーチ+10cmを活かして距離をコントロール
- 堤選手の視覚情報が正常のため、距離感を正確に把握
- 堤選手がプレッシャーをかけ始め、徐々にペースを掴む
- スコア:2-2または3-1で堤
中盤(5〜8R):
- 堤選手の攻撃精度が向上、ボディと顔面への正確な連打
- ドネアの左フックが何度か来るも、万全な動体視力でタイミングを読んで回避
- 6〜7ラウンドで堤選手がボディで効かせ始める
- ドネアがスタミナ不足の兆候を見せ始める
- 7〜8ラウンドで堤選手の正確なコンビネーションがヒット
- ドネアがダウン、またはレフェリーストップ
このシナリオになる条件:
- 堤選手が万全な視覚情報で本来の実力を発揮
- ドネアの左フックを正確に読んで回避
- 中盤でドネアのスタミナが切れ始める
- 堤選手の正確なボディと顔面へのパンチが累積ダメージを与える
なぜこのシナリオが最有力か:
- 万全な視覚情報の威力:井上拓真戦、比嘉大吾戦よりも圧倒的に良好なパフォーマンス
- ドネアの42歳の限界:中盤でスタミナと反応速度が低下
- 堤選手のKO率67%:本来の精度を発揮すれば、KO能力は十分
- 中盤がドネアの弱点:前半は経験でカバーできても、中盤から疲労が蓄積
シナリオ2:堤聖也が判定勝利(確率30%)
試合展開:
前半(1〜4R):
- 両者慎重な出だし
- ドネアが距離をコントロール
- 堤選手がプレッシャーをかけ始める
- スコア:2-2または3-1で堤
中盤(5〜8R):
- 堤選手の手数が増加(1R70〜80発)
- ドネアの左フックが何度か当たるも決定打にならず
- 堤選手がボディを効かせ始めるが、KOまでには至らない
- スコア:6-2で堤
後半(9〜12R):
- ドネアのスタミナが低下
- 堤選手がプレッシャーを強化
- ドネアが経験で凌ぐが、手数の差が明確に
- スコア:10-2で堤
最終スコア:117-111、116-112、115-113で堤選手の判定勝利
このシナリオになる条件:
- 堤選手がKOを狙いすぎず、手数とポイントで確実に勝つ戦略
- ドネアが予想以上に粘り強い
- 中盤で決定打を逃す
シナリオ3:ノニト・ドネアがKO勝利または接戦(確率20%)
試合展開:
ドネアKO勝利の場合(確率10%):
- 前半で堤選手が攻撃的に出すぎる
- ドネアのカウンター左フックが完璧なタイミングでヒット
- 堤選手がダウン、立ち上がるも再度の左フック
- レフェリーストップまたはKO
接戦・引き分けの場合(確率10%):
- 堤選手が万全でも、ドネアの経験と技術で凌ぐ
- 堤選手の手数 vs ドネアの効果的なパンチ
- ラウンドごとに評価が分かれる
- 最終スコア:114-114の引き分け、または115-113で僅差判定
このシナリオになる条件:
- 堤選手がドネアの左フックを警戒しすぎて攻撃が単調に
- ドネアのカウンタータイミングが完璧
- 目の再受傷リスクが現実化
私の最終予想
堤聖也選手の中盤(5〜8R)でのKO勝利
確率:50%
理由:
- 万全な視覚情報の威力:約2年ぶりに本来の実力を発揮できる
- 井上拓真戦、比嘉大吾戦は不完全な状態:万全な堤選手は別次元
- 年齢差(29歳 vs 42歳):中盤でドネアのスタミナが切れる
- 攻撃精度の向上:距離感、深視力、動体視力が正常化
- ドネアの衰え:カンポス戦での精度とスピードの低下
- 堤選手のKO率67%:本来の精度を発揮すれば、KO能力は十分
その他のシナリオ:
- 判定勝利:30%(KOを逃しても手数で圧倒)
- ドネアKO勝利:10%(左フックのカウンター)
- 接戦・引き分け:10%(ドネアが予想以上に粘る)
私が中盤KO勝利を予想する最大の理由:
堤選手は不完全な視覚情報の中で、井上拓真に勝利、比嘉大吾と引き分けました。ボクシングのパフォーマンスの70%は視覚情報に依存するため、万全な状態の堤選手は過去2試合よりも大幅に向上したパフォーマンスを発揮できます。特に、距離感、カウンタータイミング、パンチの精度が向上し、KO能力が飛躍的に高まると予想されます。ドネアの42歳という年齢と、中盤でのスタミナ低下を考えると、後半を待たずに決着がつく可能性が高いと見ています。
観戦ポイント:12月17日に注目すべき5つのポイント
試合を観る際、以下に注目してください:
ポイント1:前半3ラウンドの距離感
ドネアのリーチ+10cmが効いているか、堤選手がプレッシャーで距離を詰められているか。
前半の距離感が試合の流れを決めます。
ポイント2:堤聖也の目の状態
パンチをもらった後の反応、距離感の精度。違和感があればセコンドに伝えるか注目。
ポイント3:ドネアの左フック
何度打つか、どのタイミングで打つか。堤選手がどう対応するか。この一発が試合を決める可能性があります。
ポイント4:後半(9〜12R)のスタミナ
ドネアが後半にどれだけ動けるか。堤選手のプレッシャーに耐えられるか。ここが勝敗の分かれ目です。
ポイント5:手数の差
1ラウンドごとのパンチ数。堤選手が70〜80発、ドネアが50〜60発なら堤選手優位。
ドネアが効果的なパンチを打てているかも重要。
まとめ:堤聖也の中盤KO勝利を予想、万全な状態で本来の実力を発揮
2025年12月17日の堤聖也vsノニト・ドネアのWBAバンタム級団体内統一戦。アスレティックトレーナーとして8年間、多くのアスリートを見てきた私の結論は、「堤聖也選手の中盤(5〜8R)でのKO勝利、確率50%」です。
堤聖也が圧倒的に有利な理由
- 約2年ぶりの万全な視覚情報:手術から7ヶ月、本来の実力を発揮できる
- 井上拓真戦と比嘉大吾戦は不完全な状態:万全な堤選手は別次元のパフォーマンス
- 視覚情報の正常化による能力向上:
- 距離感の精度向上(ミリ単位で把握)
- カウンタータイミングの精度向上(ドネアの左フックを回避)
- パンチの精度向上(KO率67%の真の実力)
- スタミナの効率化(無駄な動きが減少)
- 13歳の年齢差:29歳vs42歳、中盤でドネアのスタミナが切れる
- ドネアの衰え:カンポス戦での精度、スピード、スタミナの低下
- 手数とプレッシャー:1R70〜80発の手数を12R維持できる持久力
- 回復力と精神力:比嘉戦のダウンから立ち直った実績
ドネアが勝つ可能性
- 左フックの威力:年齢を超えて維持されている決定打
- 27回の世界戦経験:5階級制覇の技術とタイミング
- カウンターの精度:予測能力で反応速度の低下をカバー
- 堤選手の目の状態:再受傷または距離感への影響
観戦の楽しみ方
この試合は、「万全な状態の若さとパワー vs 衰えが見えるレジェンド」という、世代交代を象徴する一戦です。
堤選手は不完全な状態で井上拓真を破り、比嘉大吾と引き分けた実績がありますが、今回は約2年ぶりに万全な状態で世界戦に臨みます。ドネアは井上尚弥と2度戦い、世界5階級を制覇したレジェンドですが、42歳という年齢の限界が見え始めています。
両国国技館で、日本の激闘王が世界のレジェンドに挑む。
万全な状態の堤選手が、どれほどのパフォーマンスを見せるのか。
この歴史的な一戦を、ぜひU-NEXTで観戦してください。
私の予想:堤聖也選手の中盤(5〜8R)でのKO勝利、確率50%
個人的には、万全な堤選手の「本来の実力」を初めて見られることに、非常にワクワクしています。
12月17日、両国国技館での結果を楽しみに待ちましょう!
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執筆者情報
エビナ(Ebiちゃん)
- 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)
- 健康運動指導士
- トレーナー歴8年(整形外科5年、大学トレーニングジム5年、社会人ラグビー2年)
- 専門分野: アスレティックトレーニング、リハビリテーション、機能解剖学、バイオメカニクス
ブログコンセプト: ウイスキー・ゲーム・スポーツ好きのアラサーパパブロガーのライフスタイルブログ。スポーツ記事では専門知識を活かした科学的で深い分析を提供しています。家族(妻、長女5歳、長男4歳)と共に、人生を楽しみながら情報発信中。。
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堤聖也選手とノニト・ドネア選手、両者の健闘を一緒に応援しましょう!
注意事項: この記事の分析は、執筆時点(2025年11月6日)での情報と専門知識、最新のスポーツ科学研究に基づいています。試合結果や選手の状態は予想と異なる場合があります。







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